足裏の痛みを和らげるために知っておきたいポイント
足の裏やかかとに突然痛みを感じたことはありませんか?
それは、日常生活の中で多くの人が悩まされる「足底腱膜炎」が原因かもしれません。
本記事では、足底腱膜炎の主な原因と、自宅でできるセルフケア方法について分かりやすく解説します。
足底腱膜炎とは
足底腱膜炎(そくていけんまくえん)は、足の裏にある「足底腱膜」と呼ばれる組織が炎症を起こし、主にかかとや土踏まず付近に痛みが生じる状態です。
特に朝起きて最初に歩き出すときや、長時間立っていた後、運動後などに痛みが強くなる傾向があります。
主な原因
①過度な運動や長時間の立ち仕事
足に負担がかかる動作を繰り返すことで炎症が起こりやすくなります。
②足に合わない靴の使用
クッション性が低い靴やサイズが合っていない靴を履くと、足底腱膜に負担がかかります。
③足の形状の問題
偏平足(土踏まずが低い)やハイアーチ(土踏まずが高い)の方は、足底腱膜にかかるストレスが大きくなります。
④加齢や体重増加
年齢とともに足底腱膜の柔軟性が低下したり、体重増加により負荷が増えることも原因となります。
セルフケアの方法
①ストレッチ
ふくらはぎや足底腱膜のストレッチを毎日行い、柔軟性を高めましょう。
足底腱膜のストレッチは、足裏のアーチ部分に働きかけて柔軟性を高め、痛みの軽減につなげるために重要です。
1)椅子に座り、片方の足を反対側の膝の上に乗せます。
2)足の指(特に親指)を手でしっかりとつかみ、かかとを支えながら、ゆっくりと指先を体の方へ反らせていきます。
3)このとき、足裏のアーチが伸びているのを意識しながら、20~30秒ほど静止します。
4)ストレッチが終わったらゆっくり指を元に戻し、左右それぞれ2~3回繰り返します。
このストレッチは、朝起きた直後や運動後など、足底腱膜に負担がかかりやすいタイミングで行うと効果的です。
痛みを感じない範囲で、毎日続けることがポイントです。
②マッサージ
テニスボールを使って足裏をやさしくほぐすことで、症状の緩和が期待できます。
以下の手順で行うと、足裏の緊張をほぐし、血流を改善して痛みの軽減につながります。
1)まず椅子に座り、リラックスした姿勢をとります。
2)床にテニスボールを置き、片足をボールの上に乗せます。
3)足の裏全体でボールをゆっくりと前後左右に転がします。特に痛みや張りを感じる部分は、少し時間をかけてほぐすようにしましょう。
4)1回あたり1~2分程度行い、左右の足でそれぞれ繰り返します。
マッサージの際は、強い痛みを感じるほど力を入れず、心地よい圧で行うことが大切です。朝起きてすぐや、仕事や運動の後など、足が疲れているタイミングで行うとさらに効果を実感できます。毎日続けることで、足底腱膜の柔軟性が高まり、症状の改善が期待できます。
③適切な靴の選択
クッション性の高いインソールや、足に合った靴を選びましょう。
靴を購入する際は必ず両足とも試着し、歩いてみて違和感がないかを確認するようにしましょう。
④体重管理
減量を目指す際には、無理のない方法で習慣を整えることが大切です。まずは毎日の食事を見直し、バランスよく栄養を摂ることから始めましょう。野菜やタンパク質を意識して取り入れ、糖質や脂質の過剰摂取を控えることがポイントです。できる範囲で食事量を適正にし、間食や夜食を控える習慣を身につけると効果的です。
ウォーキングや軽いジョギング、ストレッチなど、体に負担をかけすぎない運動を継続することが重要です。特に足底腱膜炎の方は、無理のない範囲で運動を続け、痛みがある場合は休息を入れるよう心がけてください。
熱を持っていたり痛みが強いときは、氷や冷却パックでかかとや足裏を10~15分冷やすことで炎症を抑えられます。無理をせずに足を休ませましょう。
セルフケアを継続しても痛みが改善しない場合や、日常生活に支障が出る場合は専門医に相談してください。
また、当院で行っている筋膜施術も足底筋膜炎による痛みの緩和に役立ちます。
施術により硬くなった足底腱膜やふくらはぎの筋膜を柔らかくし、痛みの軽減が期待できます。
足裏の痛みは我慢していると悪化して日常生活や仕事に影響を及ぼす可能性があります。
早めの対策を心がけ、元気な毎日を送りましょう!